Juno
Juno という映画のDVDを観ました。ハートウオーミングな映画ということのようでしたが,私にはややクビをひねりたくなるところもありました。16歳の女の子Junoが,同級生といきなりセックスして妊娠してしまうところから始まります。Junoは初めは中絶を考えましたが,クリニックの前で中絶反対運動をしているアジア系の同級生から,胎児には爪があるという言葉を聞くなどして,気が変わります。そこで赤ん坊を養子に出そうと考えます。それを父親と義母に告白します。タウン誌である夫婦が養子をさがしていることを知ったJunoは,その夫婦と養子縁組の契約(予約?)をかわします。その後,Junoは何度か,胎児の状況などを報告するために、その夫婦の家に行きますが,妻のほうがいないことが多く,夫と話をしていると趣味が近いことなどから,Junoはその夫と親しくなります。そして,夫のほうは徐々にJunoを女性としてみるようになっていきます。この夫婦は,妻がリアリストで,夫のホラー映画やロックなどの趣味を理解しないので,夫は窮屈に思っているのです。しかも夫のほうは実は養子をもらうことを望んでいませんでした。こうしたすれちがいから,夫は離婚することを決意し,Junoと一緒に住もうと言い出し,Junoは驚いてしまいます。Junoはもちろんその申し出を断り,本当に愛している男性は,お腹の子の父である同級生であることを再確認します。その後,Junoは無事に出産し,離婚して一人になった女性のほうが赤ん坊を引き取っていきます。そして,高校生の若いカップルは,仲良くギターを弾きながら歌うシーンで終わります。
自由奔放な娘を暖かく見守る父,血がつながっていないが,強く優しく娘を守る頼りになる母,ちょっと適当だが,いつもそばにいてくれる女友達,そして,いとしい彼といった,彼女の周りには素敵な人たちがいたというところが,ハートウオーミングなのかもしれません。でも,言い換えると,そもそも16歳で避妊せずにセックスし,簡単に中絶を考え,それが嫌になって,とっとと養子に出すことを決め(お金をとらなかったところが美談っぽくなっています),というように,とても褒められた行為ではないでしょう。不妊カップルと堕胎を望む若いカップルの物語という感じもしますが,こういうのを,良い人たちの物語のような感じになっているところがちょっとイヤでした。
ところで,アメリカは,16歳でも,車の運転ができるのですね(州によって違うのかもしれませんが)。16歳となると,もう一人前で,自分でいろんなことを決めて決断していき,それを周りの人が支えていくんだな,ということがわかりました。そういう観点からみると,アメリカが個性的で自立的であり,それを家族や友人が支えていく社会だというようになり,それはそれでよい社会かなという気もしますが…… ☆☆
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