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2012年2月 2日 (木)

第6回文献研究会

 今回は,関西外語大学の篠原信貴君に「雇止め」について報告してもらいました。今回も勉強になりました。聞いていると,東芝柳町工場事件,日立メディコ事件以降,判例の定着にともない,目立った理論的な成果は出ていないような気がしました。最近の議論では,不更新条項の適法性や更新時の労働条件変更(変更解約告知的な雇止め)といった新たな論点が出てきてはいるのですが,これはいわば応用的な問題で,なお基本的な部分の解明の必要性が残っていると思います。よくわからないのは,雇止めが制限されるのは,意思解釈なのか,期待保護なのか,あるいは期間の定めのない契約への(実質的な)転化なのか,です。そして,この制限の根拠と,制限の要件や効果ともリンクしているように思えますが,このあたりの問題をクリアに解決する議論が出てきていないような気がします。
 一方,雇止めの問題は,解雇規制の問題ともリンクしています。しょせんは解雇法理の類推なのですから。そうすると,解雇が制限される根拠論や要件論も視野に入れなければなりません。そのうえで,有期労働契約という契約は何なのかという純理論的な観点と,日本の雇用社会における有期労働契約とは何なのかという実態的な観点をもって,この問題を考えていく必要があると思いました。
 ということで,有期雇用には,今後の研究のネタがいっぱいありそうです。法制定の動きには間に合わないかもしれませんが,基礎的な研究は継続する必要があるでしょう。個人的には,これを採用の自由の制約という観点から,他の類似の問題とあわせて,より包括的な理論的検討ができないかと考えています。

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