今年の仕事を振り返って
格闘技を見ようと思っていたら,今年はテレビでやっていないみたいなので,テレビも観ずに,私の1年の仕事を振り返ってみました。
著書としては,5冊刊行されました。まず4月に,『最新重要判例200労働法(増補版)』(弘文堂)を出しました。初版はいろいろ不十分なところもありましたが,増補版で改善されています。おかげさまで順調に売れています。LSでも,学部でも,講義の副教材として活用しました。自分で言うのもなんですが,使いやすかったです。ロングセラーになってほしいですね。早い内に第2版をと思っています。ね,さくらんぼさん。
8月に『君たちが働き始める前に知っておいてほしいこと(改訂版)』(日本労務研究会)を出しました。担当のOさん,ご苦労様でした。これも書店では順調に売れているという情報が入っています。高校などでも使ってもらっているようです。まさに,そうしたことを望んでいたので,著者としては非常に嬉しいです。来年中には増刷となりそうです。
10月には,『君は雇用社会を生き延びられるかー職場のうつ・過労・パワハラ問題に労働法が答えるー』(明石書店)を出しました。明石書店という出版社から私が本を出したことに驚いた人も多かったようですが,私はどこの出版社というこだわりは特になく,単に今まで出したことのない出版社から出せて良かったなという感じです。Fさんとの出会いがあったからです。Fさん,ご苦労様です。自画自賛かもしれませんが,自信作で多くの人に読んでもらいたいです。こちらのほうも,順調に売れているという情報が入っています。
11月には,『労働法演習ノート』(弘文堂)を出しました。こちらは共著です。共著ですが,今年出した本の中で,最もエネルギーを使ったのは,この本でした。新たなタイプの演習本を目指したつもりですが,どうでしょうか。LSの講義で使ってみましたが,まだブラッシュアップが必要で,これも早い内に第2版と行きたいところです。こちらも,さくらんぼさん,ご苦労様でした。
最後に,ほぼ同じ頃に,『就業規則からみた労働法(第3版)』(日本法令)を出しました。いちおうの評価はいただいているこの本も,ついに第3版となりました。第3版はMさまに担当してもらいました。ご苦労様です。第2版までで気になっていたところなどを直せて良かったと思っています。こちらのほうは,これからのセールスになりそうです。通常の教科書と判例教材の両方を兼ねることができるもので,学部の講義の教材に使えそうかなと思っています。
単行本以外では,今年は書評を2本書きました。まず,西谷敏先生の『人権としてのディーセント・ワーク―働きがいのある人間らしい仕事』について季刊労働法233号で,また小嶌典明先生の『労働市場改革のミッション』について,日本労働研究雑誌617号です(前者は書評論文,後者は読書ノートです)。実は私は書評をこれまで6本しか書いたことがなく,そのうち2本が今年となりました。
判例評釈は,今年も昨年に続いて1本だけでした。5月に出た「スキールほか(外国人研修生)事件」判例時報2105号(判例評論627号)です。これは高裁判決がすでに出ていましたが,判例評論は地裁判決しか掲載しないそうで,私も地裁判決を扱っています。
一般の方向けの連載ものは,今年もかなり頑張りました。労働基準での「いまさら聞けない雇用のルール」は3年を終えようとしています。ビジネスガイドの「キーワードからみた労働法」はもうすぐ5年になろうとしています。どちらも,来年も継続予定です。今年新たに連載が始まったのが,労務事情の「労働法の歴史から“いま”を知る」です。1月から開始で12回連載の予定でしたが,15回に延びました(もうすぐ終わります)。労務事情には単発ですが,5月に「個人事業主等の労働者性に関する最高裁判決と実務上の留意点」という短文(といっても10頁分ですが)を載せています。4月の最高裁の2判決に関する速報的な検討です。さらに,新聞での連載として,今年の3月から10月まで(途中2カ月ほど休止期間あり)日本経団連タイムズという新聞に連載したのが,「経営者のための労働組合法教室」です。これは来年,単行本化します。また,10月から,生産性新聞で「高年者雇用をめぐる法的問題」を始めました。これは9回連載で,もうすぐ終わります。その他にエッセイとしては,労働調査会から出ている月刊人事労務実務のQ&Aで,5月に「巻頭言 パターナリズムの是非」を書いています。
番外編としては,まず動画セミナーがあります。「9時間で学べる労働法」(日本法令)です。私の労働法の講義を動画で記録に残すことができて,個人的には大変満足しています。ぜひ多くの人に見てもらえればと思います。ちょっと値が張りますが,質には自信があります。
それから,プレジデントという雑誌に出たこともあげておきます。この雑誌に出たことが,これだけインパクトがあるとは予想できませんでした。読んでみると面白い雑誌なので,ちょっと愛読してみようかなと思っています。
活字になったもの以外の活動としては,神戸労働法研究会と文献研究会があります。私にとっての貴重な勉強の機会です。報告者の成果は,季刊労働法に掲載していただいています。Sさんありがとうございます。この研究会はずっと頑張っていきたいです。また,やや違った形で活字になっているものとしては,兵庫県労働委員会の命令があります。7名の公益委員だけでなく,労使の委員,事務局の方などとみんなで時間をかけて命令を作り上げていく作業は,きわめて苦労が多いですが,それゆえにやりがいのある仕事だと思います。
全体を振り返ると,単行本が,単著の新作1本,増版3本,共著1本ということで,近年ではまずまずというところでしょうか。本格論文が少ないというのが研究者としては大きな反省点です。来年は書きますよ。仕込みはすでに始めています。
| 固定リンク

